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宇川義一先生のメッセージを追加しました

2016.1.6

宇川義一先生(福島県立医科大学医学部 神経内科学講座・教授)のメッセージを追加しました。

福島県立医科大学医学部 神経内科学講座・教授
宇川 義一 Yoshikazu Ugawa(うがわ・よしかず)

【患者さんへのメッセージ】

Q 神経内科の特徴について教えてください。
脳・脊髄・筋肉などを障害されるすべての疾患を見る科です。他の内科と同様に(高血圧、糖尿病など)、多くの患者さんと一生一緒に病気と闘う事が多いと言う特徴があります。難病と言われていた疾患が多く、最近新しい治療が多く出てきている科です。
Q 患者さんとのコミュニケーションで心がけていらっしゃることを教えてください。
患者さんに解ってもらえる様に、時間を取って話すことです。近年ではインフォームドコンセントの書類のため、医師は言うべきこと をとにかく言うことに一生懸命になりがちです。しかし、患者さんは突然言われたことに準備がないと、何を質問してよいのかも解らない時があるはずです。そ こで、こちらから言った後に、質問できる時間をなるべくとる事を心がけてます。また、次にお会いする時にも質問がないかを聞くことも重要と思っています。
Q 患者さんとの心に残るエピソードを教えてください。
直す事ができない遺伝性疾患の患者さんのところ訪問した時に、患者さんと旦那さん息子さんが喜んでくれた事。現代医学でも我々が 直す事ができない遺伝性疾患があります。広い福島では、そのような患者さんは自宅の近くの医師が経過を見ることが多いです。そこで毎日通院している病院に 訪問した折に、外来に来ていただき患者とその後家族と再会した時のエピソードが心に残りました。医師としては直せないと言う歯がゆさと、患者さんにそれで も安心してもらった安堵感とがありました。
Q 患者さんへのメッセージをお願いします。
経過の長い病気が多いですが、近年の研究の進歩によりこの10年で治療法が非常に進歩しています。ぜひ、一緒に病気と闘いましょう。
【医師をめざす人へ】
Q 神経内科医としてやりがいや喜びを感じるのはどんな時でしょうか?
長い経過の病気と患者さんと一緒に戦っていますので、患者さんに感謝されたときに喜びを感じます。研究者としては、病気の発生機序、病気の治療に関連する新しい発見をした時です。
Q 研修医時代の思い出を教えてください。
自治医大で研修をしましたので、色々な大学出身の同世代の医師と研修をしました。そこで、様々な考え方・これまでの経歴の方と、意見を交わしたことが一番の思い出です。同じ大学を卒業した人では思いもよらない考え方、日常の接し方がありました。
Q 医師をめざす人へメッセージをお願いします。
医師は、やりがいのある職業と考えます。医師を目指す人は、病気をなおす、医学を極めるモチベーションで医師になってください。毎日毎日、新しい発見があります。決して豊かで楽な生活をする目的で医師にならないでください。結果的にそれを手に入れる人はいると思いますが。