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「iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞を用いたパーキンソン病治療に関する医師主導治験」において安全性と有効性が示唆

2025.4.27

(概略)
京都大学医学部附属病院は、京都大学iPS細胞研究所と連携し、「iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞(注1)を用いたパーキンソン病治療に関する医師主導治験」を実施しました。2018年6月4日付で独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)に医師主導治験として治験計画届を提出し、2018年8月1日より治験を開始しました。その研究成果がNature誌2025年4月17日号に掲載されることとなりました。
7名のパーキンソン病患者を対象に、iPS細胞由来のドパミン神経前駆細胞を脳内の被殻(注2)に両側移植しました。主要評価項目は安全性および有害事象の発生で、副次評価項目として運動症状の変化およびドパミン産生を24カ月間にわたり観察しました。その結果、重篤な有害事象は発生しませんでした。iPS細胞由来のドパミン神経前駆細胞は生着し、ドパミンを産生し、腫瘍形成を引き起こさなかったことが示されました。これにより、パーキンソン病に対する安全性と臨床的有益性が示唆されました。

 

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